映画廃人・井伊古里の夢ブログ

実在しない映画の感想を延々と書いたり、日常で作ってみたものをあげてみたり。小さくても一生懸命生きています。

『セミュージカル!!』(2018・邦画) ネタバレ&感想

 

 

こんにちは、皆さん。井伊古里です。

目まぐるしい毎日をいかがお過ごしょうか?

 

ウイルスに、倒産に、地震に、水より安いオイル、そして北の国ー…。

最近の世界情勢はさながら暴れ馬の如く。

ロデオボーイに乗っている方が、今の世の中よりはまだ安定しているというものです。

 

いつまで文明を享受できるかも、怪しくなってきつつある今日この頃。

非常食を蓄えておくべきだろうか…?と頭によぎります。

 

さて、非常食といえば、昆虫食ですね。

昆虫食といえば、思い出すのは、人生で変わった経験がしたいからと、妹をだまくらかして、ゲテモノ屋に連れていった記憶。

 

そこで、私が頂いたものは、サソリとセミでした。

世の中の料理よりも美味しいと感じてしまったことで、人間としての何かを失った気持ちになりました。

ちなみに、妹はゴキブリを食べていました。

味には言及していなかった以上、それなりに美味しかったのでしょう。

 

昆虫は世界を救うのかもしれません。

 

 

ということで、本日の映画紹介です。

 

セミュージカル!!』(2018・邦画)

 

 

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【あらすじ】

 

その夏、奇しくも2人の男の願いが重なったー…。

「売れたいー…」「モテたいー…」

「「歌を聴いて欲しいー…!!」」

 

売れないミュージシャン、馬淵 慎吾と、モテないアブラゼミの気持ちがシンクロした結果、なんとセミの体に慎吾の意識が乗り移ってしまった!

元に戻るには、求婚を成功させること!?

 

…ところが、慎吾とセミのいる都内の公園は、去年再開発が行われた結果、セミの数自体が少なくなっていたー…!!メスに全く出会えない2人。

そして、3日後にはタイムリミットの1週間!?一体どうするー…!?

 

 

 

完全に頭おかしい(真顔)

セミミュージカル映画です。

何を言っているかよく分からないと思いますが、私にも良く分かりません。

 

ひたすらセミが歌います。そんでもってめちゃくちゃ美声です。

最初は虫嫌いの方には苦痛かもしれませんが、入れ替わって以降はデフォルメされるので大丈夫です。

 

あと、目から落花生が出た人という一発ギャグで時の人となったエマーキオ武井が最初に一緒出てきます。

あくまでちょびっとしか売れてないのにすごい偉そうな先輩役が妙に堂に入っていました。

一発屋ですが、彼も結構しぶといですね。

 

さて、今回フュージョンするのはこの2人。

 

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熱唱する慎吾

 

と、

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セミ

 

2人で1つの体になってしまった慎吾とセミは、元に戻るためとりあえず即興求婚ソングを歌います。

 

けれど、彼らはモテないセミと売れないミュージシャン。

それは、あまりに乙女心を理解していないゴミのような歌でした。

 

公園にいた唯一のメスゼミも曲を聞くと、最低と呟き、おしっこをかけ、去って行きました。

 

♪君は理想の彼女だから、毎日俺の世話をしてよね〜WoWo という地獄のような歌詞です。

フラれるのは当然です。

 

このままでは、まずいと慎吾とセミはもう特訓を始めます。

最初は食べようとしていたカラスのお婆さんが、あまりに酷い2人を見るに見かねてアドバイスしてくれます。

もちろん、このアドバイスも全てミュージカル調です。

 

カラスのお婆さんは、今でこそ枯れたように真っ黒な服に身を包んでいますが、2人は半信半疑だったのですが、若い頃に人生の酸いも甘いも経験した大先輩だったのです。

 

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華やかな衣服に身を包み、大ロマンスを繰り広げる若かりし頃のカラス婆さん

 

カラス婆さんの大ロマンスに胸を高鳴らせるのは、2人だけではありません。

 

恋に恋する子スズメたちや、新婚バラ色の蝶の夫婦など。

様々な生物が次々と、自分たちの愛を高らかに歌い上げていきます。

そう。愛に正解はないのだ、ということを2人は学ぶのでした。

 

 

そして、最終日。既に意識は朦朧としています。

それでも、気力を振り絞って、大きな声で歌い始めた2人。

それは、まさしく愛のバラードでした。

 

人々にはセミの鳴き声にしか聞こえません。それでも、あまりの声量に、人々が足を止め、動画をTwitterで拡散します。

瞬く間に、#セミうるさ がトレンド入り。

 

その声量、愛の讃歌に、メスはもうメロメロです。

再生している動画に向かって飛んできて、スマホにぶつかるわ、公園に飛んでくるわ。

2人の努力は身を結んだのです。

 

そして、気づいたら慎吾は元の体に戻ってます。そして地面には息絶えた一匹のセミ

慎吾は、それを見て、何かを決意したように、再び歌の練習を始めます。

 

ということで予想通りの展開ではありますが、ハッピーエンドですね。

まぁ、このあらすじでバッドエンドでもねぇ。

 

しかも、この映画、サウンドトラックまで計画されていたとか。

途中で需要がないかもしれないということです見送りになったそうですが。

かもじゃないよー、確実に需要ないですよー、と声を大にして教えてあげたいところです。

 

なんかよく分からん青春仕立てミュージカルなので、気づいたら最後まで見ていた映画でした。

 

 

入れ替わるなら、セミより絶対ハエという方はこちらで予習をお勧めします。

でも、昆虫の世界も楽じゃないんだぜ?

 

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