『マリアの子』(2021・邦)感想
『マリアの子』(2021・邦)
【あらすじ】
雄介には父がいない。
母の真理亜と、親友の梨沙と三人で暮らしている。
雄介は、断ることができない性格でイエスマンと揶揄われ、馬鹿にされていた。
彼を馬鹿にしないのは、クラスメートの有紗だけ。
有紗に庇われ、情けなく思っていた雄介は、慰めてくれた理沙に対して、他人の癖にと八つ当たりしてしまう。
咄嗟に家出をしてしまった雄介がふと気づくと、自分が生まれる前の街に来ていた。
雄介は、クラスメートの有紗と共に自分の父親を探し始める。
これが…
こう。
どう見ても長閑な田舎です。
いやぁ。昔っていいですよね。
自分の母親の後をつけ、男の影を探します。
それって、ストーk…
いやいや。なんでもありません。
すると、病院に向かう真理亜に声をかけた男性が。
父親かと慌てる雄介でしたが、それは梨沙の兄でした。
合流した梨沙と一緒に病院に行く真理亜。
雄介は大胆にも病院に忍び込みます。
そして…
結局、父親は分かりませんでした!!!
えぇー!って感じだけど、そんなことはどうでも良いのです。
病院に忍び込んだ雄介は、盗み聞きした話から自分が体外受精による子だと知ったのです。
真理亜はシングルマザーとして雄介を産み、育てると最初から決意していたのです。
ショックを受け、思わず屋上へと逃げ出した雄介。
有紗が追いかけます。
有紗ちゃんも、なんと体外受精によって産まれた子だったのです。
確かに今時、珍しくはありませんよね。
有紗は、
体の外だろうが中だろうが、愛されていることに変わりはない。
私は望まれて産まれてきた。
あなたもそうでしょう⁉︎
と、一喝します。
目が覚めた雄介は、もう一度、二人の様子を見に戻ります。
そこにいたのは、雄介の誕生を心待ちにする二人の姿でした。
その姿に愛されているとようやく理解できた雄介は素直に家に帰る気になったのです。
そして、自分を楽しみにし、ずっとそばにいてくれた梨沙もまた自分の家族の一人だと、謝罪をしたのでした。
かくも人間愛とは良いものですね。
有紗ちゃんも良い子すぎるよー。
昔懐かし昭和の香りの家族愛の映画といえばこれ。
あるいは、イエスマンも悪くない?